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『下町ロケット』池井戸 潤 / 夢とプライドを賭けた戦い

*ひだまりさん日記* ~晴れ 時々 読書とパン~

読書感想ブログです。たまにネタバレするかもしれません。ホームベーカリーGOPANのレシピも扱っています。


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『下町ロケット』池井戸 潤 / 夢とプライドを賭けた戦い 

池井戸潤さん
『下町ロケット』

一階に現実、二階は夢。
そんな人生を僕は生きたい



あらすじ&感想


主人公・佃航平は宇宙工学研究の道をあきらめ、実家の佃製作所を継いでいた。突然の取引停止、さらに特許侵害の疑いで訴えられ、会社は倒産の危機に陥る。
一方、政府から大型ロケットの製造開発を委託されていた帝国重工では、百億円を投じて新型水素エンジンを開発。しかし、そのバルブシステムは、すでに佃製作所により特許が出願されていた。宇宙開発グループ部長の財前道生は佃製作所の経営が窮地に陥っていることを知り、特許を20億円で譲ってほしいと申し出るのだが・・・。


爽快で面白い!!
あまりの面白さに夜更かししてしまいました。
初、池井戸さんです。

働くこと、
夢、
仲間。
・・・・・たくさんの想いが胸をよぎり、熱くなりました。
今働いている人にも、これから社会に出る人にも読んでもらいたい1冊です。

働くってどういうことだろう?
池井戸さんの本を読み終わった今、もう一度自分の姿を見つめ直したくなりました。





池井戸作品の魅力


池井戸さんと言えば、これまでドラマ化された作品が数多くありますね。
『半沢直樹』『ルーズヴェルトゲーム』『花咲舞が黙ってない』『民王』など・・・・・。
そして『下町ロケット』もドラマ化です。
その殆どがサラリーマンなどをメインに描いたお話ですね。

今回初めて原作を読んだわけですが、ドラマ化の理由がなんとなく分かったような気がします。
それはまさに「現代の働く人」をリアルに描いているからです。
彼が描く人物はみんな生き生きとしています。
そして熱い。

「働く」ということは誰もが1度くらいは経験することで。
でも時々何のために働いているのか分からなくなってしまうことがあります。
お金のためというのは勿論ですが、この本を読むと決してそれだけではないのだと思うことができます。
強く共感できるのです。
それが池井戸作品の魅力で、多くの人たちに受け入れられるのだと思いました。


特許の落とし穴


主人公、佃航平は、もともと宇宙工学においてロケットエンジンの研究をしていました。
でも打ち上げの失敗により研究所を後にします。
父親の会社を継ぎ、社長として会社経営をする中でその経験を生かし、いくつかの特許を取得します。
その中にはバブルシステムのロケットエンジンも含まれていました。

佃製作所はナカシマ工業から訴えられ、帝国重工からは水素エンジンの特許を売って欲しいとの申し出を受けます。
特許申請も抜け目なくやらないと、こうして足元をすくわれてしまうんですね。
裁判が長引けば長引くほどお金が底をつき破綻してしまいかねない。
中小企業にとっては致命的です。



裁判の行方も気になりますが、水素エンジンの特許を逃した帝国重工は20億円で買取りたいと言ってきたのです。
20億円という金額が妥当なのか疎い私はわかりません。
でも売ってしまうと、そこからビジネスを広げることが出来なくなるということは理解ができます。

佃製作所の社員の意見は真っ二つに分かれます。
売れば当面の間、会社は生き延びる。
でも佃には捨て切れない夢があったのです。


ロケットへの情熱と夢


子供のころアポロ計画に興奮し、図書館の図鑑で月面写真を眺めて育った佃には夢がある。自分のエンジンでロケットを飛ばしたいという夢だ。



そんな想いで水素エンジンを作っていた佃。
帝国重工にある提案をします。
それは、


「特許使用ではなく、部品供給で行けないか」


というもの。

佃製作所でロケットエンジンの部品を作るということです。
さすがエンジニア。
夢はそう簡単には捨てられない。
佃と社員の情熱があったからこそ開発ができたのでしょうね。





働くということ


この小説は、様々な苦境を乗り越えて働くこととはどういうことかというのを深く追求しているように感じます。
本文の中に、こんな記述がありました。


仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃあ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけでも飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。



上手い例えですよね。
生活していくためにはお金が必要です。
でもそれだけだと楽しくない。
夢や目標があって楽しく仕事ができる。
どちらも大切なんですよね。
1日のうちの大半は職場にいるわけですから、楽しく自分も成長していけたら良いですよね。


プライドを賭けた白熱戦


帝国重工はなんとしても特許を買取たいがために、色んな画策を練ります。
これは佃ブランドのプライドを賭けた戦いです。
白熱するやり取りに読むのをやめられませんでした。
意見が真っ二つに割れていた佃製作所ですが、社員が一致団結する姿はカッコよく爽快です。

思わず読みながら心が躍ったシーンがありました。
難癖をつけてくる帝国重工に、殿村が言った一言です。


「こんな評価しかできない相手に、我々の特許を使っていただくわけにはいきません。そんな契約などなくても、我々は一向に困ることはありません。どうぞ、お引き取りください」



青くなる帝国重工の社員。
スカっとしました。





感動の結末


佃の夢を背負った水素エンジン。
果たして叶うのでしょうか。

良い仲間たちに恵まれ、ラストも良かったです。
ジーンとしてしまいました。
感動の結末です。


続編 下町ロケット2『ガウディ計画』のレビューです。
*ガウディ計画*



ロケットから人体へ―。佃社員たちの新たな挑戦!!


** 拍手コメントRe:**(10/1)
Yさんへ。
ありがとうございます(*^_^*) ドラマ、とても楽しみです。阿部寛さんが主演なんですね。原作と同じく熱いドラマになりそう( ^^ )

** 拍手コメントRe:**(10/2)
mさんへ。
ありがとうございます☆ 夢や目標を持つことって大切なんだなぁ、と思いました。それに少しでも近づこうと頑張る姿は、素敵ですよね。
私もこの本の登場人物のように夢を持ち続けたいです(*^_^*)
** ひだまりさん。**


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ロケット, ドラマ,

2 Comments

woodship  

こんにちわ

私は池井戸作品を映像でも触れたことが無いので
とても興味を持ちました。
近いうちに手に取ってみようと思います。
ありがとうございました。

2015/10/02 (Fri) 23:43 | EDIT | REPLY |   

ひだまりさん。  

woodshipさんへ。

こんにちわ。
ありがとうございます☆

私も本を読むのは初めてでしたが、とても良かったです (*^_^*)
夢に向かって頑張る姿に熱くなり、破綻寸前まで追い込まれる企業の団結力には感動しました。
苦難の連続でしたが、それを乗り越えた時に感じる爽快感を、登場人物たちと一緒に味わうことができます。

ぜひ、読んで貰いたい一冊です。

2015/10/03 (Sat) 00:01 | EDIT | REPLY |   

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