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『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン / ルナリアンとミネルヴァの行方

*ひだまりさん日記* ~晴れ 時々 読書とパン~

読書感想ブログです。たまにネタバレするかもしれません。ホームベーカリーGOPANのレシピも扱っています。


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『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン / ルナリアンとミネルヴァの行方 

ジェイムズ・P・ホーガン
『星を継ぐもの』

進化の謎を解き明かすSF巨編





あらすじ&感想


【星雲賞受賞作】
月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。ハードSFの新星が一世を風靡した出世作。
―「amazon」より―

すごく面白かったです!
今から約40年前のSFミステリー。
レビューの評価が高く、前から気になっていました。
読んだ後に気づいたのですが、この本には続きがあるのですね!

【巨人たちの星シリーズ3部作】
・『星を継ぐもの』(←本作)
・『ガニメデの優しい巨人』
・『巨人たちの星』

初めは3部作で完結だったのですが、追加で続編が出たらしいです。
・『内なる宇宙 』上・下

・・・超巨編。
全部で何ページになるのかしら?
その第1作を読んだわけですが、一応 完結しているので本作だけでも充分に楽しめます!!
(でも続編も気になるので、いつになるかわからないけど読もうと思っています。)

とても面白かったのですが、読むのに時間がかかってしまいました。
何故かというと、私はどうも海外の本が苦手なんですよね。
たぶんその翻訳にかかっているんだと思うんですが・・・。

『星を継ぐもの』に関して言えば、翻訳の古さを感じてしまいました。
それが唯一 残念なところです。
最後まで読み切れない人たちもいるのでは・・・と思います。
とても良い作品なのに。
でもあきらめずに最後まで読むと、その展開に目を奪われます。
面白いんです。





チャーリーは異星人!?


この物語を通して描かれている最大の謎。
チャーリーは異星人か、それとも地球人か?

チャーリーというのは、月で発見された遺体です。
彼は5万年以上前に死んでいました。
国連宇宙軍(UNSA)の航空通信局本部長、グレッグ・コールドウェルは言います。


現在われわれが知っている世界のいかなる国の人間でもないのです。それどころか、チャーリーがこの地球という惑星以外の住人でないとは言いきれないのです。



じゃあ、宇宙人!?
とりあえず彼の人種をルナリアンと名付けます。
ヴィクター・ハント博士(原子物理学者)は、コールドウェルの依頼により、彼はどこからやってきたのか調べ始めます。
いろんな分野の専門家が集まって、謎を解明していく。
その過程に興味をそそられました。

生物学者であるダンチェッカーは、チャーリーが人間の姿をしていることなどから地球人説を披露します。
進化の過程を熟知している生物学者ならではの意見だなと思いました。
でもハント博士は、今の時点でそうと決めつけるのは早いと異をとなえる。
原子物理学者のハントと、生物学者のダンチェッカー。
この2人の議論は最初から最後まで面白いです。
果たしてチャーリーは宇宙人なのか、地球人なのか?

この小説のプロローグには、チャーリーと、もう1人のルナリアン人、コリエルの2人が生きているシーンが描かれています。
初めはよくわからなかったけど、博士たちの仮説を読んでいるうちに、おっ!と思い、もう一度プロローグを読み直しちゃいました。
ここで描かれているコリエルのその後も、最後には明らかになります。
衝撃的な形で・・・。


月の裏側


ところで、月には表側と裏側があるのですが知っていましたか?
・・・そういえば、うっすらと聞いたことがあるかも。
地球から見えるのは月の表側だけなんです。

月は地球の衛星なので、地球の周りをクルクル回っていますね。
それぞれの回転に関係があるようなのですが、私たちからは月の裏側は見えないんだそうです。





・・・未知の世界。
こういうのって想像が膨らんでワクワクしてしまいます。
最近になって裏側の写真が撮られましたが、表と裏では月面がだいぶ異なっているようです。
もしかしたら、私たちの知らない文明を築いた異星人の痕跡があるかもしれませんね。
この未知の領域が本書で重大な仮説に関わってきます。


月はどうやってできた?


先ほど、私は読むのに時間がかかってしまったと書きました。
それは翻訳のことと、もう一つ理由があります。
わからないことがあると検索しながら読み進めていたからです。

発見された事実に基づきながら仮説をたてて、真実を追求していく過程が面白いのですが、「それって実際はどうなの?」・・・と気になってしまいました。
それだけ詳細に描かれているんです。
月の裏側のこともそうですが、もう一つ調べたことがあります。
「月ってどうやってできたの?」ということです。
このことがハント博士がたてる仮説に大いに関係してきます。

月の誕生には4つの説が挙げられています。
・兄弟説
・他人説
・親子説
・巨大衝突(ジャイアント・インパクト)説

現在で最も有力とされているのがジャイアント・インパクト説です。
原始の地球に小さな天体がぶつかって、その破片から月が作られたとされるもの。


うー、すごいです。
ジャイアント・インパクトが本当なら、月は地球の1部ということになりますね。
実は本書で関連してくるのは、他人説なんです。
地球の近くを通った小さな天体が、重力によって地球に捕らえられて月となったというもの。
詳しくはネタバレになるので書きませんが、それを上手く物語に絡めてスッキリとした結末に導きます。





ガニメアン発見で深まる謎


やがて、木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されます。
そこには人の遺体もありました。
人間とは違う異星人。
ガニメアンと呼ばれるようになります。

宇宙船は2500万年前のもの。
ルナリアンであるチャーリーの時代よりもずっと前でした。
その発見により、ますます謎が深まります。

・過去に存在していた惑星ミネルヴァはなぜ滅びたのか?
・ガニメアンとルナリアンの関係は?
・地球に人類が誕生する前からガニメアン人が宇宙に存在していたのか?

・・・ワクワクします。
この物語、SFなんですが謎を解いていくところがミステリーなんですよね。


驚愕の結末


最後は驚愕の結末が待っていました。
ハント博士の仮説に驚き、ダンチェッカーの仮説にスッキリする。
ラストまで気が抜けません。
読後感はとても良かったです。
大いなる謎を一緒に解き明かした気分。
あー、面白かった。

ガニメアンの宇宙船が、なぜ木星の衛星ガニメデで氷の下に埋まっていたのか。
その謎は最後まで解明されませんでした。
もしかしたら続編の『ガニメデの優しい巨人』で明かされるのかな?
・・・と密かに期待しています。


次作のレビューです。
*ガニメデの優しい巨人*



次作ではガニメアンと遭遇!!そして滅びた惑星ミネルヴァの謎が徐々に明らかにされていきます。巨人たちは人類の進化にも大きく関わっていました・・・。
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