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『カラフル』森 絵都 / カラフルなこの世界

*ひだまりさん日記* ~晴れ 時々 読書とパン~

読書感想ブログです。たまにネタバレするかもしれません。ホームベーカリーGOPANのレシピも扱っています。


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『カラフル』森 絵都 / カラフルなこの世界 

森絵都さん
『カラフル』

おめでとうございます、
抽選に当たりました!





あらすじ&感想


あらすじ

いいかげんな天使が、一度死んだはずのぼくに言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」ありがたくも、他人の体にホームステイすることになるという。前世の記憶もないまま、借りものの体でぼくはさしてめでたくもない下界生活にまいもどり…気がつくと、ぼくは小林真だった。ぐっとくる!ハートウォーミング・コメディ。
―「BOOK」データベースより―

黄色の表紙が目をひきます。
とても素敵な物語でした。
コメディ・タッチだから軽く読めますが、しっかりと心に響くものがある。
読んでよかった。
心がほわほわと温まるハートフルな青春小説です。
一冊読んで、すっかり森さんのファンになってしまいました(*^^*)


森絵都さん
『カラフル』のレビュー


キラキラの青春小説


中学生のぼくを主人公としたキラキラの青春小説。
10代向けなのかなとも思いますが、大人が読んでも楽しめるお話でした。
心に響くものがあるんですよ。
読み終わったあとに自分を見つめ直したくなる。

世界は、自分に向けられた愛で溢れているんです。

そんなことを思い、なんとなく優しい気持ちになれました。
でももし、そういうのに気づかないで死んでしまったら・・・?

この物語の主人公「ぼく」、そして小林真くんがそうでした。





死んだはずのぼくと、天使のプラプラ


「おめでとうございます、抽選に当たりました!」



死んだはずの「ぼく」の魂に明るく語りかける天使のプラプラ。
抽選に当たった「ぼく」は、前世の罪を思い出すために、人生に再挑戦することになりました。
自殺した小林真くんの体にホームステイして。
ラッキーなんだかアンラッキーなんだか分かりませんが、ぶっ飛んでいる・・・。
抽選に当たったというのがクスッと笑ってしまうけど。

魂の輪廻。
死んでも生き直せるんだったら、私もそれを望んでしまいます。
そして天使のプラプラがいい加減で可愛いんです。
主人公のガイド役を務めます。

真くんは、自分にも周りにも絶望して自殺をした少年でした。
母の不倫が発覚し、父にも不信を抱き、兄にはいじわるをされる。
極めつけは、好きな女の子の裏の顔を知ってしまい人生がイヤになる。
悪いことって重なるものなんですよね。
些細なことのように思えますが、まだ中学生の彼には人生を左右してしまうような大事です。


カラフルな世界と自分の色


真くんが好きだった、ひろか。
明るく可愛くて援助交際をしていた彼女と、ぼくの会話に心が揺れました。


ひろか、きれいなものが好きなのに、すごい好きなのに、でもときどきこわしたくなる。ひろかの手でぐちゃぐちゃにこわしたくなる。



「みんなそうだよ。いろんな絵の具を持っているんだ、きれいな色も、汚い色も」



ひろかの気持ち、少しわかります。
中学生の頃って、思えばいろんな悩みを抱えていたなと思います。
今考えると小さなものですが、その頃はその世界が全てでした。
自分のことがわかっているようで、わかっていなくて。
自分を正当化したり、自分の醜いところに気づいて愕然としたり。
そんなことの繰り返しで、そうしているうちに私はこんな人間で・・・と、折り合いをつけていける。


人は自分でも気づかないところで、だれかを救ったり苦しめたりしている。この世があまりにもカラフルだから、ぼくらはいつも迷っている。どれがほんとの色だかわからなくて。どれが自分の色だかわからなくて。



自分の色・・・って、大人になった今でもよくわからないなと思います。
綺麗な色、くすんだ色・・・。

いろんな色で成り立っている ひだまりさん。ですが、大人になるにつれてカメレオンのように保護色に染まることも上手くなる。

今でも、自分にはこんな色もあるんだなと発見したりすると楽しいです。





カラフルな人が作る世界だから、世の中はカラフル。
人と関わることで愛を感じたり、憎悪を感じたり。
でも自分の視界が狭いと、その片方しか見えなくなってしまう。
自殺した真くんのように・・・。
一色の世界なんてイヤですよね?


見えているようで見えていなかった愛


自分がいっぱいいっぱいの時って、周りが見えていないから独りで生きているような孤独感を感じたり。
そんな時は世界が一色に見える。
でもたぶんそれは思い込みで、ほんとうは周りの優しさや愛で溢れていて世界はカラフル。
自分が気づかないだけで。
今までそれに気づかなかったこともあるかもしれません・・・。

主人公の「ぼく」は最後に気づくんですよね。
不倫していた母も、不信を抱いていた父も、いじわるだった兄も、真に対する優しさで溢れていることに。
真くんは一色しか見えていなかったことに。
この物語では自殺した彼のかわりに「ぼく」が気づくことができたけど、気づかずにそのままだったら・・・と思うと怖くなります。
過去の自分を振り返りたくなりました。


ホッとする結末


ラストの展開は予想ができてしまったけど、その通りになってホッとしました。
真くんの体にホームステイして前世の罪を思い出す「ぼく」。
彼の罪とは・・・?
そして輪廻転生した「ぼく」はどうなってしまうのか?

心がほわほわと温まりジーンとしました。
周りにいる人の様々な色を見ることができるように、独りよがりにならずに生きていきたいなと思いました。


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森絵都, ,

1 Comments

ひだまりさん。  

拍手コメ Kさんへ。

ありがとうございます(*^^*)
森絵都さんの本、素晴らしいですね!
初めて読みましたが、いっぺんに好きになってしまいました。
大人が読んでもグッときますね。

また読み返してみたら良いですよ(*^o^*)

2017/05/29 (Mon) 20:40 | EDIT | REPLY |   

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