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*ひだまりさん日記* ~晴れ 時々 読書とパン~

読書感想ブログです。たまにネタバレするかもしれません。ホームベーカリーGOPANのレシピも扱っています。


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Category: *ま行の作家

小説版『散歩する侵略者』前川知大 / すれ違いの愛 

前川知大さん『散歩する侵略者』……私から、愛という概念を奪ってあらすじ&感想 あらすじ真治と鳴海の夫婦は、ちいさな港町に住んでいる。亭主関白ぶって浮気する真治、気づかないふりで黙っている鳴海。だが真治が、3日間の行方不明ののち、まったく別の人格になって帰ってきた。脳の障害―医師はそう言うが、子どものように素直で、「真ちゃん」と呼ばせてくれる新しい真治と、鳴海はやりなおそうと思った。だが静かに、町は変容...

『リズム』森絵都 / 何気ない日常と自分のリズム 

森絵都さん『リズム』おれのリズム。まわりの音なんて関係ない、おれだけのリズムあらすじ&感想 あらすじさゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。真ちゃんは高校には行かず、バイトをしながらロックバンドの活動に打ち込んでいる。金髪頭に眉をひそめる人もいるけれど、さゆきにとっては昔も今も変わらぬ存在だ。ある日さゆきは、真ちゃんの両親が離婚するかもしれないという話を耳にしてし...

『つきのふね』森絵都 / みんな必死に生きている! 

森絵都さん『つきのふね』オレ、ほんとに月の船が来ればいいなって思ったんだよあらすじ&感想 あらすじあの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む孤独な日々で、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいき―。近所を騒がせる放火事件と級友の売春疑惑。先の見えない青春の闇の中を、一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑...

『カラフル』森 絵都 / カラフルなこの世界 

森絵都さん『カラフル』おめでとうございます、抽選に当たりました!あらすじ&感想 あらすじいいかげんな天使が、一度死んだはずのぼくに言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」ありがたくも、他人の体にホームステイすることになるという。前世の記憶もないまま、借りものの体でぼくはさしてめでたくもない下界生活にまいもどり…気がつくと、ぼくは小林真だった。ぐっとくる!ハートウォーミング・コメディ。―「BO...

『春が来た』向田邦子/つかの間の春/「隣の女」より 

向田邦子さん短編『春が来た』切ない恋と、崩壊しかかった家族の再生の物語。あらすじ&感想冴えないOL、直子の前に現れた1人の男、風見隆一。彼の存在により、直子を取り巻く家族の生活が変わっていく・・・。切ない恋と、崩壊しかかった家族の再生を描いた珠玉の短編。向田さんの短編集『隣の女』に収められているひとつ、「春が来た」です。これ、切ないけど面白い。1人の男によって変わっていく家族の物語です。※ ネタバレあり...

『夜行』森見登美彦/永遠に続く夜と、ただ一度きりの朝 

森見登美彦さん『夜行』世界はつねに夜なのよあらすじ&感想僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「...

『楽園 』(下) 宮部みゆき/土井崎家の悲劇、そして楽園の結末は・・・ 

宮部みゆきさん『楽園 』(下)少年の目には何が見えていたのか。少女の死は何を残したのか。あらすじ&感想16年前、土井崎夫妻はなぜ娘を手にかけたのか。そして等はなぜその光景を描いたのか。二組の家族の愛と憎しみ、鎮魂の情をたぐっていく滋子。その結果、たどり着いた驚愕の結末とは・・・。それは人々が求めた「楽園」だったのだろうか―。前回に続き下巻のレビューです。『模倣犯』から9年。上巻では、等の他人の記憶を「見...

『楽園 』(上) 宮部みゆき/ライター前畑滋子ふたたび!「模倣犯」続編 

宮部みゆきさん『楽園 』(上)「模倣犯」から9年―。少年が描いた絵の真相とは・・・。あらすじ&感想未曾有の連続誘拐殺人事件(「模倣犯」事件)から9年。取材者として肉薄した前畑滋子は、未だ事件のダメージから立ち直れずにいた。そこに舞い込んだ、女性からの奇妙な依頼。12歳で亡くした息子、等が“超能力”を有していたのか、真実を知りたい、というのだ。かくして滋子の眼前に、16年前の少女殺人事件の光景が立ち現れた。―「BOOK」...

『staph スタフ』道尾秀介/悲しく切ない不可逆性変化の罪 

道尾秀介さん『staph スタフ』ランチワゴンは疾走する。危険な中学生アイドルと、数学講師を乗せて。あらすじ&感想街をワゴンで駆けながら、料理を売って生計をたてる女性、夏都。彼女はある誘拐事件をきっかけに、中学生アイドルのカグヤに力を貸すことに。カグヤの姉である有名女優のスキャンダルを封じるため、ある女性の携帯電話からメールを消去するという、簡単なミッションのはずだったのだが―。あなたはこの罪を救えます...

『羊と鋼の森』宮下 奈都 / ピアノ調律師が奏でる安らぎの森 

宮下奈都さん『羊と鋼の森』ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。あらすじ&感想ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。―「BOOK」データベースより―2016年本屋大賞を受賞した『...

『6月31日の同窓会』真梨幸子 / 愛憎の末に・・・ 

真梨幸子さん『6月31日の同窓会』「案内状が届くと、死ぬ」その伝説が現実になったとき―こんな女子校、無理!!あらすじ&感想神奈川の伝統ある女子校・蘭聖学園の89期OGが連続して不審な死を遂げる。同校出身の弁護士・松川凛子は、同窓生の証言から真相を突き止めようとするが―学園の闇と女たちの愛憎に、ラスト1行まで目が離せない!女子校育ちの著者が、かさぶたを剥がしながらダーク過ぎる“女の園”を描く、ノンストップ・イヤ...

『ふわふわ』村上 春樹&安西 丸水 / 愛と幸せにあふれた絵本 

『ふわふわ』幸せとは温かくて柔らかいこと村上 春樹さん (文)安西 水丸さん (絵)あらすじ&感想 あらすじぼくは世界じゅうのたいていの猫が好きだけれど、この地上に生きているあらゆる種類の猫たちのなかで、年老いたおおきな雌猫がいちばん好きだ。―ふわふわとした、みごとに美しい毛をもつ猫が教えてくれる、いのちあるものにとってひとしく大事なこととは?あなたのなつかしく温かい記憶がよみがえる。―「BOOK」データベースより...

『笑うハーレキン』道尾 秀介 / 偽りの顔と素の自分 

道尾 秀介さん『笑うハーレキン』アイツはいつも、ここにいるあらすじ&感想経営していた会社も家族も失い、川辺の空き地に住みついた家具職人・東口。仲間と肩を寄せ合い、日銭を嫁ぐ生活。そこへ飛び込んでくる、謎の女・奈々恵。川底の哀しい人影。そして、奇妙な修理依頼と、迫りくる危険―!たくらみとエールに満ちた、エンターテインメント長篇。―「BOOK」データベースより―ここで描かれている登場人物たちは、みんな一生懸命で...

『鏡』(カンガルー日和) 村上 春樹 / もう一人の自分 

村上春樹さん『鏡』(カンガルー日和) そこには僕がいた。つまり―鏡さ。あらすじ&感想僕が1度だけ、心の底から怖いと思ったことがある。高校を卒業して二年目の秋に、僕は中学校の夜警をやった。そこで見たものとは?村上春樹さんの短編集『カンガルー日和』の中の一つを読みました。どことなく怖さがある物語です。とても印象に残ったので、今日はこのレビューを書きたいと思います。※ネタバレあります。そこにいる誰か鏡の前に立...

『5人のジュンコ』真梨 幸子 / 翻弄される女たちの悲劇と結末 

真梨幸子さん『5人のジュンコ』あいつ、消えればいいのに。あらすじ&登場人物 なぜ私は、あの子と同じ名前になってしまったのだろう。篠田淳子は、中学時代の同級生、佐竹純子が伊豆連続不審死事件の容疑者となっていることをニュースで知る。彼女は、淳子の人生を崩壊させた張本人だった。親友だった女、被害者の家族、事件を追うジャーナリストのアシスタント……。佐竹純子と同じ「ジュンコ」という名前だったがゆえに、事件に巻...