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『ちょっと今から仕事やめてくる』北川恵海/ブラック企業とやめる勇気

*ひだまりさん日記* ~晴れ 時々 読書とパン~

読書感想ブログです。たまにネタバレするかもしれません。ホームベーカリーGOPANのレシピも扱っています。


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『ちょっと今から仕事やめてくる』北川恵海/ブラック企業とやめる勇気 

北川恵海さん
『ちょっと今から仕事やめてくる』

働く人ならみんな共感!
スカッとできて、最後は泣ける





あらすじ&感想


ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。
―「BOOK」データベースより―


感動しました!
このタイトルにひかれる人、とても多いのではないかと思います。
気になる・・・。
本屋さんに行くたびに立ち止まり、今までスルーしてたんですけど、やっぱり買ってしまいました。

・・・私も言ってみたい。
「ちょっと今から仕事やめてくる」
きっと働く人だったら、誰もが1度くらいは思うことかもしれませんね。


心がホカホカになる


タイトルを見るとエッセイか何かなのかな?
と思いましたが、実は小説なんですよね。
ブラック企業に勤めて心身衰弱していく主人公が1人の青年に出会い、立ち直っていくお話です。

それにしても、ここで描かれている上司は最悪です。
こんな環境だったら鬱になるのも頷ける。
一日の大半は職場で過ごすので、ギスギスしてたらイヤですね。

でも最後まで読むとスカっとします。
そして、心がホカホカになるんです。
主人公の前に現れた不思議な青年ヤマモト。
彼はいったい、何者?


笑わなくなった主人公


主人公の隆は鬱になりかけていました。


俺はいつから笑わなくなったのだろう。ビデオを巻き戻したような、時間をひたすら消化していく毎日。



仕事が上手くいかず、上司には怒鳴られる毎日。
いつしか笑顔が消えていました。
これは危険な信号ですね。
日曜日の夕方からテレビを見なくなる。

サザエさんシンドロームという言葉を聞いたことはありますか?

サザエさん症候群とは・・・
日曜日の夕方から深夜にかけてうつ状態になる症状です。翌日の月曜日から仕事・通学しなければならない・・・という現実に直面した時に体調不良や倦怠感がおこる症状。


・・・なんとなく聞いたことがあります。
サザエさんは日曜の夜の放送ですものね。
若い人の中には、あの幸せな一家団欒の風景に孤独感を感じてしまう人もいるのかもしれません。
私は土日祝など関係ない仕事についているので、その呼び方に違和感があるんですが、連休明けはやはり憂鬱になります。





隆のうつな気持ちを表した文章がありました。


月曜日の朝は、死にたくなる。
火曜日の朝は、何も考えたくない。
水曜日の朝は、一番しんどい。
木曜日の朝は、少し楽になる。
金曜日の朝は、少し嬉しい。
土曜日の朝は、一番幸せ。
日曜日の朝は、少し幸せ。でも、明日を思うと一転、憂鬱。以下、ループ



・・・かなり病んでいます。
でもちょっぴり共感できる。
特に土曜日と日曜日が。


陽気なヤマモト


心身衰弱していた隆が無意識に線路に飛び込もうとした時、ある青年に助けられます。
同級生の「ヤマモト」と名乗る不思議な彼。
陽気なヤマモトに、隆の心はほぐれていきます。


服装が変わると気分も変わる。気分が変われば表情も変わる。



ようは気の持ちようなんですかね。
でもここら辺の記述は、ちょっと現実離れしているかなとも思いました。
・・・そんなんで治るものでもないと思いますが。
主人公は気分も上がり、仕事も上手くいきだします。

・・・ですが、人生そんなに甘くはありません。
仕事にクレームが入り、また落ち込んでしまいます。
上がったり下がったり。
うまくはいかないものです。

すっかり打ち解けた様子の2人。
でも、実はヤマモトは同級生ではなかったんです。
しかも、ほんとうの山本純は自殺していた! ということは、彼は何者?
まさか、幽霊!?

・・・なわけないでしょと思うのですが、隆は幽霊だと信じ込んでしまいます(笑)。
この主人公、どこまで純粋なんだろ。
突っ込みどころ満載です。


人生は誰のために


私が不意に泣いてしまた場面があります。
隆が屋上から飛び降りようとしたときに、山本が言った言葉です。


「なあ、隆。お前は今、自分の気持ちばっかり考えてるけどさ。一回でも、残された者の気持ち考えたことあるか?なんで助けてあげられなかったって、一生後悔しながら生きていく人間の気持ち、考えたことあるか?」



人生は誰のためにあるのか。
もちろん自分のためです。
でもそれだけではなくて、大切に思ってくれている人のためにもあるということ。
それは両親だったり兄弟だったりするかもしれません。
私は親の顔が浮かびました。

自殺をするのは勝手だけど、残された人たちの気持ちを思うと涙が出てきます。
そのシーンの後に、隆が実家の母親に電話をかけるところがあるんですが、父と母の息子を思う気持ちが優しくて、また泣いてしまいました。
号泣。
・・・心がホカホカになります。





死ぬか、辞めるか


この小説が言わんとしていることは、死にたくなるくらいの辛い職場だったら辞めた方がマシ・・・ということです。

死ぬか、辞めるか。

だったら辞める方をとります。
もし自分がブラック企業に勤めていて、心身ともにボロボロになってしまっていたら・・・。
なかなか割り切れないものもありますが、一番大切なのは自分自身です。
そして私ひとりの命ではないということ。
この主人公は友達によって助けられましたが、自殺をしてしまっては元も子もありません。

その前に、
「ちょっと今から仕事やめてくる」
と決断する勇気も大切なのかなと思いました。
頑張りすぎないことです。



この記事を書いた人って、どんな人?
ブラック企業,

2 Comments

雨降りさん  

こんばんは!
私も本屋さんで見て読んでみたいと思った一冊です。
そういえば日曜の夜はお腹痛くなってたなぁ(笑)
読んでみますね!
ご紹介ありがとうございました(^o^)

2016/05/13 (Fri) 22:39 | EDIT | REPLY |   

ひだまりさん。  

雨降りさんへ。

こんばんは。
コメントありがとうございます(*^^*)
なんとなく気になるタイトルですよね。
私も本屋さんに行くたびに立ち止まってました。

共感しちゃいます。
・・・特に日曜の夜(*^^*ゞ
深く感動できて良い本でした。
ぜひ読んでみてください♪

2016/05/14 (Sat) 00:00 | EDIT | REPLY |   

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