『クリス・クロス 混沌の魔王』高畑京一郎/バーチャルリアリティの恐怖

高畑京一郎さん
『クリス・クロス 混沌の魔王』

高畑京一郎が描き出す 驚愕の仮想現実世界。



面白かった (*^^*)
ドラクエのようなRPGゲームをしているような感覚になれる本でした。
VR (バーチャルリアリティ) の世界。

これは、ロールプレイングゲーム好きな人におすすめの1冊です。

『クリス・クロス 混沌の魔王』あらすじ

あらすじ

MDB9000。コードネーム“ギガント”。日本が総力を結集して造り上げたスーパーコンピュータである。世界最高の機能を誇るこの巨大電子頭脳は、256人の同時プレイが可能な仮想現実型RPG「ダンジョントライアル」に投入された。その一般試写で現実さながらの仮想世界を堪能する参加者たち。しかし、彼らを待っていたのは華やかなエンディングではなく、身も凍るような恐怖だった…。第1回電撃ゲーム小説大賞で「金賞」を受賞した高畑京一郎が描き出す驚愕の仮想現実世界。日本初のバーチャルRPGノベルが、今、文庫で起動する―。
―「BOOK」データベースより―

『クリス・クロス 混沌の魔王』感想

ここまでゲームの世界観を味わえる小説・・・というのを初めてよみました。
面白いものですね。
私が好きなドラクエのノベライズも、そのうち読んでみようかな。

仮想現実型RPG「ダンジョントライアル」の世界

骸骨剣士が、たった今俺の右腕を切断した赤錆た長剣を、振りかぶった。一動作ごとに、その不自然に白いむき出しの骨格が、かたかた音をたてる。

がいこつ剣士!!
ドラクエのモンスターを想像しちゃいました ✧ °∀° )/ ✧
最初から最後まで、ほとんどゲームの世界。
モンスターもたくさん出てきて、倒しながらダンジョンを歩き回っている感覚になります。
経験値をためたり、宝箱を開けたり、治癒薬を集めたり、最強の武器・防具を装備したり・・・。
めっちゃ楽しい!!
小説なのに、まるでゲームをやっている感覚を味わえるんですよ。

日本が総力を結集して造り上げたスーパーコンピュータ 「ギガント」 。
256人の同時プレイが可能な仮想現実型RPG「ダンジョントライアル」の世界です。
自分が体験できるオンラインゲームのような感じ?
バーチャルリアリティが進化したら、ここで描かれているものも夢でなくなるかもしれませんね。

ゲームのストーリーは至ってシンプルです。
迷宮の奥にひそむ魔王、ギガントを倒す。
でも倒すためには、経験値を積んで、パーティ編成をして、武器も手に入れて、迷宮の奥までたどり着かねばなりません。
私が大好きなドラクエやファイナルファンタジーの迷宮シーンを彷彿させます。


重要なパーティ編成

ゲームを始める前に、プレイヤーは職業を選ばねばなりません。

プレイヤーは四つの職業から一つを選ぶ。戦士・魔法使い・僧侶・盗賊の四種だ。

戦士に魔法使い、僧侶、盗賊。

私だったら盗賊かな。
・・・なんか素早そうだし。

本書の主人公、ゲイルも盗賊でした。
でも1人ではクリアできません。
そこで重要なのが仲間を見つけてパーティを組むこと。
途中で、リリス (女戦士)、シェイン (男戦士)、ユート (男魔法使い)、ケイン (男戦士)、ミナ (女魔法使い) が仲間になります。
戦士3人、魔法使い2人、盗賊1人。
なんだか偏ってる気が・・・。
回復役の僧侶がほしいところですね。

ドラゴンクエストをやっていた ひだまりさん。は、とても読みやすさを感じました。
確かドラクエ3でも1番最初に職業を選びます。
ひだまりさん。は、魔法使いと僧侶を必ず入れていました。
後にダーマ神殿で転職ができるんですけどね。
この小説でも転職ができるんです!
上級職に (*^^*)

仮想世界のはずが・・・

こういう仮想世界を描いているものって、バーチャルかリアルか混乱したり、リアルに戻れなくなったり・・・という展開がつきものです。
『クリス・クロス』でも、そんな展開になっていきます。

いいか、体がここにあるってことは、プレイヤーの意識がキャラクターの中に残っているってことだ。

バーチャルリアリティゲームで死んだらゲーム・オーバー。
リアル世界に戻るはずが、そのまま倒れているプレイヤーが何人かいました。
ゲームの世界から脱出できなくなってしまう・・・。
これはかなり怖いことです。


魔王ギガントを倒せ!!

仮想世界のはずが、現実に戻れない。
魔王ギガントを倒すまでは・・・。

魔王ギガント。そう名乗っておきましょうか。ふふふ……あなた方が、私のもとを訪れて下さるのを、首を長くしてお待ちしてますよ。首を長くして、ね

突然ふってきた声は、このゲームを開発した江崎新一のものでした。
彼がプレイヤーに望んだものとは?
そしてゲイルたちは魔王を倒せるのか?
ドキドキしながら一気に読んでしまいました。

リアルか、バーチャルか。

この小説を読んでいて、前に読んだ『クラインの壺』を思い出しました。
どちらが仮想か現実か、区別がつかなくなってしまうラストにゾッとしたものです。
この小説も少し似通ったものがあります。
特に最後の病室 (?) のシーン。
現実だと思っていたら、仮想で・・・。

もしも、バーチャルリアリティのような現実世界に近い虚構が実現したら?

『クラインの壺』や本書で描かれているように、どっちがどっちだか区別がつかなくなってしまうかもしれません。
・・・かなり怖い。
震えがきます。

退院してすぐに、柑橘系の香水を買ったゲイル。
彼のきもちが少し理解できる。
ラストの終わり方が余韻をのこし、良かったなと思います。


こちらもどうぞ。
岡嶋二人さん『クラインの壺』のレビュー



ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった…。
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Comments 1

There are no comments yet.
ひだまりさん。  
拍手コメさんへ。

ありがとうございます(*^^*)
高畑京一郎さんの本、初めて読みましたが面白かったです。
時代最先端ってかんじですね(*^o^*)
こういうゲームものや、SFものが大好きです。

2017/06/25 (Sun) 14:38 | EDIT | REPLY |   

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