絵本『雪窓』安房直子&山本孝/【感想】心も体も温まる「おでん・雪窓」

「三角のぷるぷるっとしたやつください。」

安房直子さんの絵本『雪窓』です。

やっぱり良いなぁ、安房直子さん

ほっこりします。山本さんのイラストも、うまい具合に安房さんの世界観とマッチしていました。・・・たぬきが可愛い。

絵本『雪窓』あらすじ

ちょっぴり切なく、心が温まる物語

『雪窓』安房直子 オススメ : 感動 : ほっこり : 切なさ :

【あらすじ】
「三角のぷるぷるっとしたやつください。」雪のふる寒い寒い晩、屋台にきた厚いコートのお客はいいました。「三角のぷるぷる」って?山のふもとのおでの屋台『雪窓』には、ときたまふしぎなお客がくるそうです。今夜も提灯がともり、店がひらくとちょっとばかり風がわりなお客がやってきたようです。5歳から大人まで。―「BOOK」データベースより―

絵本『雪窓』感想

寒い今の季節、心から温まる物語でした。

おでん・雪窓

タイトルの 「雪窓」 というのは、お店の名前です。山のふもとの村にある屋台『おでん・雪窓』

・・・実は ひだまりさん。は、あまり屋台で食べたことがないんです。おでんが食べたくなってしまいました (*^^*) 屋台に座ると四角い枠があって、窓みたいに見える。

安房直子さんの童話を初めて読んだのが『きつねの窓』でした。国語の教科書に載っていた、指で窓をつくる不思議な物語です。・・・窓つながりで気になっていた絵本なんです。

『きつねの窓』安房 直子 / 桔梗の花と窓に映った愛 - 安房 直子(童話)

安房 直子さん『きつねの窓』桔梗の花で青く染めた指。そこに映ったものは―『きつねの窓』は安房直子さんの代表作で、多くの人に読まれている物語だと思います。小学校の国語の教科書に載っていて、私が初めて...

「おでん・雪窓」 は、はちまきをしたおじさんが一人でやっていてホッとひと息つける場所。そこには、ときたま不思議なお客がきます。

三角のぷるぷる

ある時、屋台にやって来た1匹のたぬき。

「三角のぷるぷるっとしたやつください。」

三角のぷるぷる・・・って何?

・・・こんにゃくでした (*^^*) ぷるぷるっとしてますね。このタヌキさんが可愛くて。屋台を手伝うようになります。

屋台と聞くと、ひだまりさん。には、連想してしまう一場面があるんです。

全く絵本に関係がないのですが、渡瀬恒彦さん主演のドラマ 十津川警部シリーズです。警部と伊東四朗さん演じるカメさんが、よく屋台でラーメンを食べていました。あのシーンが大好きで。( ・・・というか、二人のツーショットシーンであればどれも好きなんですが。) ・・・おでんじゃないけれど、ふと思い出してしまいました。

もしかして、雪女?

狸が手伝うようになって、屋台にはまた不思議なお客がきます。

ありゃもしかしたら、雪女じゃないだろうか。

警戒するたぬき。それに対しておやじさんは、

「いいや、あれは、美代だよ。」

美代。
おやじさんの、亡くなった娘さんです。

切なく響く、親父さんの過去

ほっこりと癒される絵本なのですが、親父さんの過去が書かれているところは切なくなります。

熱を出した美代ちゃんをおぶって、峠をこえた親父さん。お医者さんのところに着いたとき、美代ちゃんは冷たくなっていました。

そのとき、おやじさんは、本気でこう思いました。いまとおってきた道の、いったいどこで、美代のたましいは、とんでしまったんだろうと。いますぐひきかえしたら、峠のあたりで、しくしく泣いている美代のたましいを、とりもどせるのじゃないだろうかと。

ここの部分を読んだとき、切なくて胸が張りさけそうになりました。娘を助けられなかったことが、今でも親父さんの心の中に引っかかっているのですね。

安房さんが描く不思議

ラストは不思議なことがおこります。・・・美代ちゃん (それとも雪女?) が屋台に来たときから、安房さんの不思議な世界に入り込んでしまったのかもしれません。素敵なお話なんですよね。

ずっと娘を想い続けたおやじさんの気持ちが、空の上にいる美代ちゃんに届いたんだろうな。

美代ちゃんはもういないけど、親父さんの心には素敵な思い出が一つ増えました。この絵本を読んだら、間違いなくおでんが食べたくなってしまう。「三角のぷるぷる」 も (∗•ω•∗)

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コメント 2

There are no comments yet.
雨降りさん  

こんにちは(*^^*)
ひだまりさん。の記事を読んで、泣きそうになりました。
たぬきもおやじさんも美代ちゃんも愛しくて。
安房さんは、素晴らしい作品ばかり遺されましたね。
読みたい絵本が増えました!

今年も素敵なレビューで楽しませていただき、ありがとうございました!
良いお年をお迎えください(*^-^*)
また、レビューを読みにきてしまうと思いますが(笑)

2017/12/27 (Wed) 11:51 | EDIT | REPLY |   
ひだまりさん。  
雨降りさんへ。

雨降りさん、こんにちは (*^^*)
コメントありがとうございます♪

・・・ちょっぴり切なさがあとを引くお話でした。
本当に安房さんの物語は 素晴らしいものばかりです (*´`)
今後もたくさんの人たちに読み継がれていくんだろうな。
またこのブログで紹介できればと思っています。

気づけば今年もあと4日で終わってしまうのですね。
雨降りさんのレビューと日常のあれこれ、いつも読み終わったあとに ほっこりした気分になりました (∗•ω•∗)
また癒されにうかがいますね。

雨降りさんも、良いお年をお迎えください (* ॑꒳ ॑* )⋆*

2017/12/27 (Wed) 12:43 | EDIT | REPLY |   

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